Welcome to DDS Lab.

Teikyo University

帝京大学 薬学部

薬物送達学研究室

教授 鈴木 亮

Ryo Suzuki PhD., Professor

ご挨拶

 

 私たちは、薬物治療の最適化を構築するための薬物送達学(Drug Delivery System:DDS) に関する研究を長年継続して行ってきました。この DDS とは、薬の副作用を軽減するための工夫や薬の服用回数を減らしたり、注射で投与する回数を減らして1回の治療で長時間治療効果が持続するようにするなど、患者さんにとって使い勝手がよくて、副作用の少ない薬を開発するために必要な技術の総称です。最近では、様々な医薬品に、DDS技術が活用されています。当研究室では、がん治療のための抗がん剤の副作用軽減や治療効果の増強のための方法の開発やナノ化技術を駆使した抗がん剤デリバリーキャリアの開発を進めています。また、最近注目されているがん免疫療法の治療効果を高めるための免疫賦活化剤の開発など、新たながん治療システム構築に向けた研究に取り組んでいます。私たちは、このような新たなDDS製剤の研究・開発を通して、社会貢献をしていきたいと考えています。

 このようなDDS製剤開発に向けた研究活動とともに力をいれているのが、様々な医薬品を正しく患者さんに使用していただくために必要な「薬のプロ」である薬剤師を育てることです。医薬品を取り巻く環境は常に変化しており、医薬品の最新情報や副作用情報など薬に関する様々な情報を正しく患者さんに届ける必要があります。この役割を担っているのが、薬剤師です。最近の薬には、効果が高められた薬が多く存在し、これまで治療できなかった病気にも効く薬が開発されつつあります。その一方で、使い方を間違えると重篤な副作用に繋がる薬も存在します。さらに、薬の形態も大きく変化しており、古くからある低分子化合物のみならず、ペプチド、タンパク質、核酸や遺伝子、さらにはiPS細胞から調製した細胞までも薬のように生体に投与する時代となりました。このように、薬は多様化しており、様々な治療薬から患者さんにとって最適な薬を選択する必要があります。もちろん患者さんを診察し、薬を処方するのは医師ですが、そこに薬剤師が、「薬のプロ」の立場から患者さんの治療に参加することが重要となります。さらに、薬物治療を受けている患者さんの副作用の発現に細心の注意を払うことが、薬剤師に求められています。このような要求に応えられる薬剤師の基盤を形成するのが、薬学教育の使命であると私は考えています。この基盤形成において、大学内での講義形式による受動的な学習に加え、学生が研究室配属後に取り組む研究活動も重要です。そのため、私たちの研究室では、最先端の研究活動を通じて、薬の最新情報を得るための訓練や研究結果に基づいて議論をする訓練など、科学的論理思考を併せ持った薬剤師の育成を行っていきたいと考えています。

 当研究室では、最新のDDS研究を通して患者さんのお役に立てるような医薬品開発や人材育成に取り組んでいきたいと考えております。